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将棋を指す片腕ロボット、人工知能が執筆する小説、「人間らしさ」とは何か。 『ポロック生命体 瀬名秀明 新潮社 2020年2月』

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まえがき

『憶えておいて。編集者とはたったひと言で、簡単に赤の他人を殺せる商売なのだということ』 
将棋を指す片腕ロボット、人工知能が執筆する小説、「人間らしさ」とは何か。

あらすじと書評と感想

負ける

人工知能がプロの棋士に勝ってしまった。

もっと人間的な手は打てないのか、という抗議が殺到した。

そんなこと言われても、という心境である。

アームの開発に携わった久保田は、所属講座の教授から「人間に負けるロボットの腕を、きみがつくり上げてきてほしい。

潔く投了するAIを作ってほしい。」と言われる。。。


登場人物
東京の大学の研究センター関係者
・国吉准教授(長男) 将棋プログラム『舵星』開発の牽引者、昨年急逝
国吉香里(長女) 准教授の妹 女流棋士二段 桜井助教の知人(兄の紹介) 両利き
国吉なにがし(次男) 准教授で香里の弟 将棋AI開発チームの学生

仙台の大学の関係者(東京の大学の研究センターと将棋アームの共同研究)
・桜井助教 久保田の指導教官 将棋に関心があった 故人
久保田 大学院工学研究科博士課程在学中 将棋アーム『片腕』の開発研究

注釈
 ・VR とは、人工現実感
 ・AR とは、拡張現実感
 ・「舵星」とは、沖縄の言葉で七つ星、すなわち北斗七星

久保田は、亡くなった桜井助教の志を受け継いで、無口な国吉何某という同年代の研究者とAI将棋とそのアームの開発をすることになるが、その男の姉が、女流棋士二段の国吉香里である。

人口アームの動き(将棋での棋士のしぐさ)を研究するために、研究センターに国吉香里が呼ばれた。研究の話をするうちに、久保田は国吉香里と会うようになるが、彼女から共同研究者の無口な弟は、将棋を知らないわけではないと聞かされた。「あの子と対戦してみてください。・・・」

メールでのやりとりのなか、バックギャモンなどAIに圧倒されたゲームが無くなることはなく、、ルールが同じでもゲームする人間の遊び方、目的が変わることで、ゲームとして生き残っているという。これを「(ゲームあるいは人工知能と人間の)共存共栄」と表現しているようだ。

久保田は、国吉と共同開発を進めるなかで、気づいた。
国吉は、対局することで自分の考えを言葉にする。言葉で棋譜を描く。

「どうやって潔く投了するAIを作るのか? 作れるのか?」
若い二人の研究者は悩む。

表面的には、AIに“人間らしさ”という薄い膜を一枚被せればそれでいいが、それが本当に意味あることだとは思えないのだ。

『あなたはまだ負けたことが無いの。でもそれは、人類も同じ。』 P55
彼ら彼女らのテーマは、身近な事象に関わりつつ、人類で捉えている。
凡人より遥かに視野の広い人たちが、この小説の中には居る。

ついに、「AI将棋と人工アーム」が、「潔く投了する」日がきて、見事にその仕草を実演した。

だが、久保田はまだ納得していない。
「今後も人工知能はどんどん進化いていくだろう」たとえその瞬間は人工知能のクセを突く手で押し切ったとしても、それはその時における人工知能の表面的な特徴と対局をしただけではないか。」

たしかに、その通りだとも思う。「ほんとうの“知能らしさ”で戦おう」とすれば、そのようなAIのクセを研究するという一時的な対策は虚しいだけだと思う。

P63には、弟の国枝が将棋をやめた意外な理由を国吉女流棋士が語っていた。
右利きの人は心に留めておくべきだろう。
私は、そんな理由は、想像すらできなかった。この歳になってもまだ発見がある。読書の効能。

それは、
『将棋の棋譜は昔から慣例的に、盤面の右側に持ち駒を書きます。あれは右利きの人が対局で右側に駒台を据えることを想定しているの。そのイメージがあの子にはどうしても耐えられなかった。譜面を見たとき、左利きは判断が一瞬遅れる。右側の駒台に左手を差し伸べる動きがどうしても頭の中に浮かんでしまうと、あの子は小さかったあのころ何度も私たちに訴えた。』

仙台で行われた、将棋プログラム「舵星」と名人の対決第二局も、「舵星」が圧倒した。
「もう人工知能には、投了の機会も与えられないのか。。。」

そうか、せっかく考えた「人間らしく投了する人口アーム」は、その人間らしい仕草さえ見せることができないくらい将棋プログラム「舵星」は進化し強くなっていた。

将棋プログラム「舵星」を開発した兄の意志を受け継いで、さらに進化させた弟の国吉は、人工知能将棋が名人に勝つことが目的ではなく、そこから未来を拓くものにしたい、と考えていた。

P68 『きっと人類はまた同じことを繰り返す。何か新しい技術が出てきたら飛びついて、また何年かすれば次の技術に移ってゆく。・・・』

学会と人工知能が名人に勝利したとき、みんなは人類が機械に負けたショックで歓声を挙げることができなかった。

が、それだけではなかった。名人が投了して頭を下げたとき、『片腕』もアームを引いて一礼した。そのことが人々を感動させたのである。

人間らしさとは何か。

144C (2030年の旅)

『着流しのリクルートスーツで指定されたパレスホテルへ赴くと、メンターはすでにチェックインを済ませて私を待っていた。』
編集者になりたい女性が、先輩の女性メンターと面接をするのか。

AIで小説を書いて応募してもいい文学賞の設立に、ひとりの小説家が深く関与していたのは知っている?
という質問からはじまり、ある小説家が書いた小説を読まされた。試されている。

メンターは語る。

「コンピュータに書けないのは、ストーリー。そのストーリーにAIがそれに合う文章を作成すると、小説になる。」

読まされたのは、AIが書いた小説!?

『機械が人間の心の機微を描けると思う?』と、メンターは私に聞いた。

人間らしさというのはね、ときに小説を殺すものなの。・・・作家というものは年齢を重ねると、まずストーリーから老いてゆく。・・・作家は身体性を持つ生きた人間だからこそ、それは誰にも避けられない宿命だった。』

でも人工知能ならストーリーは衰えない。この作家は十四年前に表舞台から姿を消した。書けなくなったから・・・』

人間にしかできないことは、物事を順序だてて説明すること、とエンターは言う。

上司は穏やかな声で言った。
彼はあるとき、精神が死んで書けなくなった。私がたったひとつの間違った言葉を向けたばかりに、永久に回復できないほど心を砕かれて、この業界から姿を消していった

『憶えておいて。編集者とはたったひと言で、簡単に赤の他人を殺せる商売なのだということ。それでも人に物語を届けるプロフェッショナルなのだということ』

このセンテンスは、今報道されている、あの漫画家の急逝案件を思い起こさせた。
「編集者とは・・・」

ここには、編集者の覚悟のようなものが描かれている。
現実社会の漫画家の訃報報道を受けて、漫画家側に気持ちは寄り添ってしまうのが人間だが、この新人編集者にも頑張ってほしい

(注釈) 矜持とは、ひと言で言えばプライドである。

きみに読む物語

昔、主人公が子どもの頃通ったという白亜の図書館の話が始まる。

ここに書いてあるように、背表紙の内側に茶色の封筒の半分の中に図書カードが入っていて、いつ借りられたものかが分かった。だからそれば、その本の人気のバロメーターだった。真っ白な図書カードは、まだ誰にも読まれたことが無い本の証だ

いまどきの図書館は電子タグが埋め込まれ、図書カードをかざして、借りたい本を機械の上に重ねて置くと、自動でタグ情報を読み取って、借りた本のタイトルと返却日が書かれた薄っぺらい紙がプリンタから出力されて、抗菌消毒をして、あとは持ち出すだけだ。

自分が最初の読者かどうかは分からないのだが、たまに、栞紐(スピン)が丸くなったままで、本の紙にも凹みがあると、「おっ、誰も読んでない!?」となるときが、たまにあって、ちょっと嬉しいのである。

私の思い出話はこれくらいにして。

主人公の小関優子は、東北の大学に進学するが、同級生があまり読書をしないことに驚く。

そのほかの登場人物
 佐沼満 大学の准教授 SF小説作家 の小説は売れないため、本人は落ち込んでいた。
 多岐川勉 SQスコア研究者 ロンドン大学病院・名誉客員臨床研究フェロー
 今井天青 作家 作家協会会長

大学の文学部で出会ったのは、多岐川勉と国府田繭美(こうだまゆみ)だった。

ヒットしない本は、ターゲット読者とのSQ(シンパシー・クオーシェント)マッチングが出来ていないという。

これは、読書好きでSQのレベルを5段階評価で、2.5ぐらいに設定した小説は売れる、という理論によるらしい。この小説内の創作という前提で。

そして、世の中の流れを推測した物語が語られる。
主人公の小関優子のかつての知人の多岐川らが作ったSQレベル測定サイトがヒットし、人々はあらゆるものを解析してランキングしていった。

その結果、小説家(の書いた小説)が解析され作品がランク付けされた。書評家の書評も解析されランクづけされ、読書記録をつけるSNSに書評を書いているサービスでは、読んだ本のSQレベルが晒(さら)られ、本の感想を公開することは恥ずかしい行為に成り下がった。

とある。
えっ!?

読書メーターのことがまず浮かぶ。そして私が感想を書いているこのブログも該当するだろう。
これは、ネット上の読書記録系のSNSやブログの批判を比喩して書いているのだろうか。

結果的に、若い頃SQに関する論文を書いた多岐川勉が悪者に仕立て上げられた。
ネット上での誹謗中傷誤解、そもそもSQなる指標を祭り上げたのは、それを利用して宣伝をした出版社なのに。

こんなときこそ、当事者は黙っているべきだが、多岐川はネットで反論し、抹殺された。

著者はこう記している。
『ひとつのテクノロジーが未来を変える。SFではそんな空想社会が繰り返し書かれた。しかし見えない未来が創られるとき、その物語は従来の“SF”のカテゴリーからは外れてしまうかもしれない。人類の大多数がテロリストになったとき、世界は未来という名の現在に進むが、そのテロリストとは括弧つきの一般大衆にほかならない。数の力は常識を決める。逆説的で皮肉ではあるが、なにも変えないテロリストの群こそが、結果的に未来を創る。』

小関優子は、車椅子に乗る佐沼満とアクロポリスの丘に居た。急な展開で理解が追い付かない。そして多岐川勉のことを想った。

いま世間を騒がしている有名人らへの週刊誌の攻撃は、相手が有名人(公人)なら、際限なく攻撃されることはしかたがないのか。こんな未来は、思っていたのとはちょっと違う気がする。

ポロック生命体

この章については、はてなブログに書きましたので、そちらをご覧ください。(下記ボタン)

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瀬名秀明さんのプロフィール

1968(昭和43)年、静岡県生れ。東北大学大学院薬学研究科修了。薬学博士。在学中の1995(平成7)年、『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家としてデビューする。1998年、『BRAIN VALLEY』で日本SF大賞を受賞。2006年1月より東北大学・機械系特任教授を務めた。『八月の博物館』『デカルトの密室』『おとぎの国の科学』『境界知のダイナミズム』(共著)など著書多数。(WEB上の紹介文より)



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