世界の哲学者に人生相談 NHK Eテレ

  • URLをコピーしました!

当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

この本の印象に残ったところを書かせていただきます。

高田純次? 室長! 悩みがないのが悩みとか。

その悩みをどういうふうに解決したらいいのかを、一生懸命考えたのが哲学者

目次

第1回 人を愛せない

エーリッヒ・フロム  愛のスペシャリスト

 ❤ドイツ、アメリカ 1900-1980
 著書「自由からの逃走」「愛するということ」

・愛することは技術である The Art of Loving
・愛は落ちるものではない、自ら踏み込むものである
・愛とは特定の人間に対するものではなく、世界全体に対する態度や性格の方向性である

★「身の回りのいろいろなものを愛することができると、自然に特定の人も愛することができるようになりますよ」と説いている。

第2回 孤独を抜け出るには?

エマニュエル・レヴィナス  孤独のスペシャリスト

 リトアニアのちフランス 1906-1995
 著書「全体性と無限」
   「存在するとは別の仕方であるいは存在することの彼方へ」 

・家族や友人のほとんどを失った自分を想像すると…ぞっとします。
・孤独から抜け出るために 他者の顔を見つめることから始めよ。
・意識して他者を見ると、その人の生活が見えてくる。
・そうして、自分から他者の存在に応答する力を取り戻すことで、孤独ではなくなる。

 他者の存在に応答できないと孤独になる。…分かるような分からないような…

広告

第3回 自由になるには?

ジャン=ポール・サルトル 自由のスペシャリスト

 フランス 1905-1980
 著書 「存在と無」「嘔吐」

・人間は自由の刑に処されている

・実存は本質に先立つ(存在は役割より先にある)
・物は役割があって存在するが、人間はまず空っぽの状態で生まれて、生きていく中で自分自身の役割を形作る。

どんな環境にあろうとも、責任を取る覚悟があるのならやれるのではないか。人はその時初めて本当の意味で自由を掴むことができる。

★私は自分の意志で都会へ出たが、そのときは責任を取る覚悟というよりも、広がる未来に心は高鳴っていたのである。

第4回 働くってなに?

エリック・ホッファー 仕事のスペシャリスト
 アメリカ 1902-1983
 著書 「大衆運動」「波止場日記」

・我々は「仕事が意義あるものである」という考えを捨てなければならない

・仕事にとって大切なことは「自由」「運動」「閑暇」「収入」この4つの適度な調和である

・私の場合は、「創意工夫」「楽しさの発見」「ちゃんと」「適度」が大切
 デスクワークなので、「運動」は、ちょっとうらやましい。

・目の前の仕事(雑用でも)のプロフェッショナルになる。

 これこそが成功の王道である。若いときは、こうは思わないから苦労する。

第5回 満たされない心 家事だけの人生が虚しい

老子 満足のスペシャリスト
 中国紀元前6世紀ごろ
 著書 「老子」

無為自然 上善は水の如し
・幸せになるには、「ありのままに生きなさい」ということらしい

足るを知る
・足りていない部分ばかり見て嘆いていないで、足りている部分を見なさい
 家事だけしかしていない・・・家族のいない人からみたら足りている…
 仕事にやりがいがない・・・仕事がなくて困っている人からみたら足りている…
・たしかに、そのとおり。 足るを知ろう、視点を変えてみようか。
 

第6回 幸せになるには?

アラン 幸福のスペシャリスト
 フランス 1868-1951
 著書 「芸術論」「宗教論」

・幸福は他人に対しても義務である なぜならば幸福は人に伝染するからだ
・悲観主義は感情によるもの 楽観主義は意志によるものである


 自分の意志で、なんとでもなるということでしょうか。

第7回 死・死別を乗り越える

 西田幾多郎 死別のスペシャリスト
  日本 1870-1945
  著書 「善の研究」「働くものから見るものへ」

・30代男性 死ぬのが怖い 死んだら自分は完全になくなるのか
・エピクロス 我々が存在するとき死は存在せず死が存在するとき我々は存在しない
      (死のことは、生きている間はわからない ということ)
・ハイデガー 死を意識するからこそ人生は輝くのだ
・20代女性 人はなぜ生きるのか 自殺してはいけない理由がわからない
・ショーペンハウアー 自殺は真実の救済にはならない
・フロム 人生の意味がただひとつある それは”生きる行為”そのものである

     生きていれば、いいこともある

  後悔の念の起こるのは自己の力を信じすぎるからである
どうしようもないことに悩むな ありのままに出来事を経験する そのまま受け止めなさいということ

折にふれ物に感じて思い出すのがせめてもの慰藉(いしゃ)である
死者に対しての心づくしである

親戚の訃報にも、参じることがままならず、こころ残りとなることが増えた。
せめて、折にふれて思い出して、心を尽くそう…
 

第8回 憎しみを抑えたい

ルネ・デカルト 感情のスペシャリスト
 フランス 1596-1650 著書 「方法序説」「情念論」

・憎しみと愛は表裏であり もともと同じものである
・自分の想像にだまされず 憎しみの反対の理由も考えよ
・人間には驚き、愛、憎しみ、欲望、喜び、悲しみの6つの基本的な感情がある
・憎んでいる人を好きになるには、自分自身が自分の想像にだまされてはいけない
 そのために理性がある

 感情のエネルギーをどうコントロールできるかが、人間の深みを増すためのキーワードかも知れません。
 

第9回 同級生に感じる劣等感をどうにかしたい

アルフレッド・アドラー 劣等感のスペシャリスト
 オーストラリア 1870-1937
 著書 「人生の意味の心理学」「人はなぜ神経症になるのか」

・劣等感は誰もが持っている それは健全な向上心のきっかけになる
・悪い劣等感は他者との比較から生まれる 良い劣等感は理想の自分から生まれる
・自分の理想に立ち戻る

・劣等感とは、むしろ自分を成長させるためのきっかけにさえなる素晴らしいものである
・自分がどうありたいか、それだけを追求すればいい
・人のことなど気にせず、自分自身に問いかけよう

最近人気のアドラーさん もっと勉強しないと。

第10回 嫌な記憶に向き合う

アンリ・ベルクソン 男性 記憶のスペシャリスト
 フランス 1859-1941
 著書 「時間と自由」「物質と記憶」

・時間が一定なんて誰がきめたんだ
・あらゆる知覚はすでに記憶なのだ (知覚は記憶に左右される)
・記憶を呼び起こすことは想像することで回想することではない
・記憶は私たちがそれを思い出すごとに、勝手に作り上げている

 経験によって、悪い記憶も良い記憶になるかも・・・

 第11回 人の目が気になる

バートランド・ラッセル 自分軸のスペシャリスト
 イギリス 1872-1970
 著書「哲学の諸問題」「幸福論」

・世評とは世評に無関心な人よりも 世評を怖がっている人に対して暴虐である
・突飛な意見を持つことを恐れるな 今日認められている意見はみなかつては突飛だったのだ

・自分が間違ってないと思うなら、自信をもって突飛なことをすればいい。
・正しさはそのときの大衆ではなく、歴史が証明してくれる

★未熟物の私には、とてもこのようなブレない心を手に入れる自信はありません。

 ただ、年を重ねるに連れいろいろな覚悟が出てきたり、人の目などは気にならなくなっていくような予感はあります。

 第12回 老いていく自分が嫌になる

カール・グスタフ・ユング 心のスペシャリスト
 スイス 1875-1961
 著書 「タイプ論」「自我と無意識」

・人生を一日の太陽の動きになぞらえて、
 午前の法則を人生の午後に引きずり込む人は 心の損害という代償を支払わなければならない
・午前から午後へ移行するとは 以前の価値の”値踏みの仕直し”である

 正午が40歳とすると、私もそろそろ価値観を見直す必要がありそうです。たとえば、運転免許の返納も70歳~75歳くらいかと考えたり、物の所有はできるだけ少なくしたいとか、最近はごくシンプルな生活をしてみたいと思うようになってきました。

第13回 人を妬んでしまう自分が嫌になる

フリードリッヒ・ニーチェ 妬みのスペシャリスト
 ドイツ 1844-1900
 著書 「悲劇の誕生」「ツァラトゥストラはかく語りき」

祝福することのできない者は 呪詛(じゅそ)することを学ぶべきだ
(負け惜しみなど言わずに、自分を偽らずに、正直になったほうがいい)

人間は動物と超人の間に張り渡された一本の綱である
(超人は理想。人間は綱渡り師。綱渡りを見上げるのは世間体に縛られ綱を渡れない民衆)

つまり、負けた自分を認めて、超えていくよう努める人になるべしということ

まずは向き直って、受け止めてる。それからそれを超えていく。そして自分の価値観で突っ走れる人になればいい。

・負け惜しみを言うやつは、ルサンチンマン
・キリスト教を批判したときに生み出した新たな神が、ツァラトゥストラ

★2020.12.23現在、まだトランプ大統領は敗北宣言をしていません。ここに書いてあることが、今一番必要な人物のように思います。

第14回 仕事? 家族? 中途半端な自分が許せない

ジル・ドゥルーズ 多様性のスペシャリスト

 フランス 1925-1995

 著書 「アンチ・オイディプス」「千のプラトー」

・リゾームになり根にはなるな 何かを生み出すのは常にリゾームを通してだ。
 ※リゾームとは地下茎、根ではなくて地下に横に広がる茎のこと

 中途半端と考えるか、多様性と捉えるか、でしょうか。

 多様性を楽しむ時代になってきている気がするので、前向きに考えたいです。
 

第15回 自分の意見が持てない

ミシェール・ド・モンテーニュ 随想のスペシャリスト 懐疑主義


 フランス 1533-1592
 著書 「エセ―」

・他人の知識によって物知りになれたとしても 賢くなるには自分自身の知恵によるしかない
・誰もが自分の前を見る 私は自分の中を見る 絶えず自分を観察し、点検し、吟味する

※モンテニューは書くことで自分を確かめた
※水道橋博士 自分の意見を持つことは、孤独なこと。それでよし、と覚悟を決める
※考えは、言語化しないと明らかにならない ブログや日記でもいい 自分の思考を磨く

書くことで、自分を確かめるというのは、ブログを書いているとそうかなと思える。

 第16回 マニュアル依存な自分。想定外に対応できない

クロード・レヴィ=ストロース 野生のスペシャリスト
 ベルギーのち、フランス 1908-2009
 著書 「悲しき熱帯」「野生の思考」

・“あり合わせの知”こそ最強の知性である
・概念ではなく記号を使え(マニュアルではなく、イメージを使え)

未開の民族は、文明には遅れているようにみえるが、その場にあるモノでなんでも作り上げてしまう知恵と工夫にあふれていた。
百円均一ショップで、本来の用途とは違うことに使う物、を買うのと似ている。

おしまい。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次